この世界とは別次元に存在しているとされる月。月魄という神に近い存在が住んでいる世界であり、どうなっているのかは不明。少なくとも、この世界より技術が進んでいることは確かだ。
赤い月に住まう神に近い存在。人間を生み出し、地上の存在より遥かに強い力と技術を持ち合わせているとされている。彼等にとって人間とは駒やペットなどと同じ感覚であり、死んでもまた次の存在を生み出せばいいと思っている。地上の人間に愛着を抱いた一部の月魄は、巡礼祭に反対したことで力の一部を失った代わりに、地上へと向かい、彼等に自分達の技術を教えるなどしている。
月魄が使用する能力の総称。個人が持つ力の他、地上の人間(駒)を生み出す力がある。個人が持つ力は如何なる理由があろうとも奪うことは出来ないが、地上に降りた月魄のように、人間を生み出す力は剥奪されることがある。
月魄が駒として生み出した人間に備わった力の総称。世界の法則を歪めて発動させる。つまり、この力は世界のバグそのものだ。昔は一部の偉人しか使えなかったが、だんだんと地上に興味を抱く月魄が増え、月白を持つ人間が増えていった。その結果、第三次世界大戦では如何に月白を使いこなせるかが勝負の分かれ目となっていた。
とはいえこの力にも欠点はあり、無敵ではない。月魄からすれば自分達の力にも及ばぬ、贋作を渡しているに過ぎないからだ。それでもこの力を使って貴方達は挑まなくてはならない。世界を賭けた巡礼祭に。
宣戦布告をしてきた人間達を粛清する為に提案された、言わば人類の生存を賭けたゲームである。開催は月に一度。負ければ全員始末される恐ろしいゲームは、地上の人間にとって災害でしかない。主催者は月魄の中でも格上とされる12人、祥月。ゲームの内容も彼等によって考えられているらしい。ヨルムガンドは巡礼祭による被害を防ぎながら、人類の存亡を懸けて挑み続けなければならない。
祥月が住んでいる宮殿。地上で言う極楽浄土を思わせる場所で、美しい世界が広がっているとのことだ。この宮殿で月白を持った人間を生み出したり、会議室で月魄の今後を決めたり、月魄にとっては最重要拠点なのだそうだ。
月魄の最上位12人を指しており、いわば国のトップ。それぞれ卯月(うづき)・皐月(さつき)・水無月(みなづき)・巧月(こうげつ)・葉月(はづき)・菊月(きくづき)・神無月(かんなづき)・雪待月(ゆきまちづき)・極月(きょくげつ)・睦月(むつき)・如月(きさらぎ)・花月(かづき)と呼ばれている。これはずっと同じ存在が務めることもあれば、代替りをする者もいるらしい。社長秘書ミーティアはかつて花月を務めていたが、巡礼祭に反対したことで追放されたとのこと。
地上の人間達の希望を背負った民間組織。巡礼祭を阻止しながら、赤い月へ向かう方法を探している。赤い月にいる月魄達を皆殺しにし自由を得る為に、日々研究や鍛錬を怠らない。情報収集の為に地上に降り立った月魄の保護活動も行っている。
構成員の殆どが月白を持つ地上の人間だが、中には無能力者も存在しており、技術班から高技術な武器を支給されている。
まずこの組織に入るにはヘルと呼ばれる装置を使用し、生き残らなくてはならない。生き残ったのちに、適正部門へと配属される。部門は《総括部門》《戦闘部門》《医療部門》《研究部門》《支援部門》《雑務部門》の6つに分かれる。それぞれ重要な立ち位置であるので、誇りを持って全うするべし。
尚、ここでは命とは軽いものである。何故ならば"ヘル"が生み出されてしまったからだ。
またここからは余談だが、人々の中には君らをフォルケンバーグと呼ぶ事がある。人間扱いは……あまり期待しないでおこう。
研究部門代表ディノス=ノエと社長秘書ミーティアの力により生み出された至高の装置。この装置に入った人間を不老不死へと変えることができる。消費されない兵士を生み出すことが出来るのだ。これにより、長らくヨルムガンドを悩ませた人材不足を解消することができた。しかし装置には適正が存在しており、成功した者だけが不老不死へと生まれ変わる。失敗した者は人間というにはあまりにも惨い肉塊の怪物へと生まれ変わってしまう。失敗した者は戦闘部門によって始末される。
ヘルによって不老不死へとなった者はたとえ死んでも1日で蘇ることが可能。但し、甦るたびに精神に異常を起こすことが確認されている。それは異常性癖、自傷行為、幻覚・幻聴など人それぞれだが、死ねば死ぬほどに精神が狂っていくことだろう。死ぬことが出来ない彼等は使命を果たす限りは戦わされ続け、使命さえ分からなくなった場合は"奈落の間"にて処分されるとのこと。
尚、余談だが社長秘書ミーティアにはヘルについて"人類の希望の装置"としか伝えていない。彼にはこの事は秘密にするように。
100年前:異能力:月白を持つ者が急増し始める
80年前:第三次世界大戦開幕。月白を持つ人間が生物兵器として扱われた。この時はまだ赤い月は現れていない
75年前:赤い月の出現により、第三次世界大戦休戦。月魄の存在と自分達は作られた存在だと言うことを知る。
72年前:世界会議により、赤い月に住む住民月魄に対して宣戦布告をする。それにより"巡礼祭"が始まった。これにより、国は移動型と変化を遂げる。国以外にも民間でも赤い月対策に纏わる組織が出来始める。ヨルムガンドもこの時期に出来た。
62年前:保護された月魄人と研究部門代表ディノス=ノエにて"ヘル"が完成する。このことにより、人員不足に悩まされたヨルムガンドは不死身の戦力を手に入れることとなる。
現在:保護された月魄の知識などによりヨルムガンドは世界を代表する民間組織へと変貌を遂げており、ある種の独立国家に近い権力を持ち合わせている。尚地上の人間は未だ巡礼祭に敗北はしていないし、赤い月にもたどり着けてはいないのが現状。