今よりも進んだ世界に突然2つの月が現れた。一つは以前から存在している月。もう一つは真っ赤な血が垂れ流れているような月が現れた。その月には人らしき存在がいる。地上の人間達は月に住んでいる人間を《月魄(げっぱく)》と呼んだ。月に住んでいる人間は地上に蔓延る人間達を作った存在であり、人間を"駒"のように見ていた。その事に気づいた地上の人は月魄に宣戦布告をする。月魄はそれすらも娯楽だと思っており、地上に対して災害を与える祭り《巡礼祭》をし始めた。地上の人は自由を得る為に災害を防ぎながら、月へと向かう術を研究し続けている。
そう、貴方は選ばれた存在であり、人類の自由を勝ち取る為の戦士である。
ようこそヨルムガンドへ。我々は貴方を歓迎する。
空飛ぶ車やサイボーグ、通常の月への旅行も一般化している。武器だと小型のレールガンなどが存在しているが、AIの自立型兵器などは制限がかけられている。また、災害が頻発に起こる事により移動式の国家を持つのが主流となっている。
災害や月が見つかるまでは第三次戦争が発生していたので、地上の人間はピーク時よりも総人口数が減少傾向にある。開戦となった第三次戦争の主流は《異能力:月白(つきしろ)》だった。月白は歴史の偉人など一部の人しか使えなかったが、100年前から徐々に異能力に目覚める人々が増えていった。
その理由は、地上に興味を持つ月魄人が増えていったからである。一部の月魄人は地上の人間に対して愛着を持ち始め、巡礼祭を反対した事により追い出されてしまい、地上へと住む事になる。追い出された際に月魄人の力も奪われてしまった。
追い出された月魄人は地上で安心して生きれる為に赤い月へ行けるであろう技術を中心とした知識の提供を、ヨルムガンドは他の月魄人から殺されないように守ったりするという関係性が出来ている。赤い月と地上は次元が違うのか通常のやり方では辿り着く事ができない。